Windows 10のサポートが再延長! 2027年10月まで使えるって本当?
「Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了します」
そんな案内を目にして、Windows 11へのアップグレードやパソコンの買い替えを検討した方も多いのではないでしょうか。
ところが、Windows 10のサポート終了後に提供されている「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」について、個人向けの提供期間がさらに1年間延長され、2027年10月12日までセキュリティ更新を受けられることになりました。
「あれ? Windows 10って、もうサポートが終わったんじゃなかったの?」
今回は、少し分かりにくいWindows 10のサポート終了と再延長について、整理してみたいと思います。
そもそも、Windows 10のサポートは終了している
まず、勘違いしやすいところから。
Windows 10 HomeやProなど、一般向けのWindows 10 バージョン22H2は、ちょうど1年前の2025年10月14日に通常サポートが終了しました。
これにより、通常のWindows Updateによるセキュリティ更新や、機能改善などの提供は原則として終了しています。
では、今回の延長は何なのでしょうか?
それが「ESU(Extended Security Updates)」と呼ばれる、拡張セキュリティ更新プログラムです。
ESUって何?
ESUは、Windowsの通常サポートが終了したあとも、一定期間、重要なセキュリティ更新を受けられるようにする仕組みです。
簡単にいえば、サポートが終了したWindowsを、すぐにセキュリティ更新のない状態にするのではなく、移行期間を設けて使い続けられるようにするものです。
ただし、ESUを利用すれば、これまでどおりのサポートがすべて受けられるわけではありません。
- 重要なセキュリティ更新プログラムが提供される
- 新機能の追加や通常の機能改善は基本的に対象外
- 通常サポートと同じテクニカルサポートが提供されるわけではない
つまり、Windows 10が復活したわけではなく、セキュリティ面での延命措置と考えるのが適切です。
個人向けESUが2027年10月12日まで延長
個人向けESUの提供期間は、当初の予定からさらに1年間延長されました。
| 項目 |
日付・内容 |
| Windows 10の通常サポート終了 |
2025年10月14日 |
| 個人向けESUの当初の終了予定 |
2026年10月13日 |
| 延長後の終了日 |
2027年10月12日 |
これにより、対象となるWindows 10パソコンでは、条件を満たしてESUに登録することで、さらに1年間、セキュリティ更新を受けられるようになります。
ただし、これはWindows 10を利用しているすべてのパソコンが、自動的に2027年まで更新されるという意味ではありません。
対象となるエディションや地域、登録状況などによって条件が異なるため、利用中のパソコンが対象になるかどうかを確認する必要があります。
Windows 11にできないパソコンには朗報?
今回の延長で、特に恩恵を受けるのは、Windows 11への移行が難しいパソコンを使っている方でしょう。
例えば、次のようなケースです。
- CPUがWindows 11の対応要件を満たしていない
- TPM 2.0などの要件を満たしていない
- 業務用ソフトや周辺機器の都合で、すぐには移行できない
- パソコン自体はまだ十分に使えるため、買い替えを迷っている
こうした場合、セキュリティ更新を受けられる期間が延びることは、ありがたい話だと思います。
まだ使えるパソコンを、サポート終了という理由だけで慌てて買い替えるのではなく、移行のための時間を確保できるわけです。
特に、複数台のパソコンを使用している事業所などでは、予算や業務の都合ですべてを一度に入れ替えるのが難しいこともあるでしょう。
そのような場合にも、移行計画を立てるための猶予期間として活用できます。
ただし、「あと1年使えるから安心」とは限らない
ここは注意しておきたいところです。
ESUによってセキュリティ更新を受けられるとしても、Windows 10が通常サポートされていたころと同じ状態になるわけではありません。
また、Windows以外のソフトやブラウザー、周辺機器のドライバーなどについても、今後の対応状況を確認する必要があります。
時間が経過すれば、対応するソフトが減っていく可能性もあります。
そして、2027年10月12日を迎えれば、今回の個人向けESUによるセキュリティ更新も終了する予定です。
今回の延長は、Windows 10を永久に使い続けられるようになったという話ではありません。
あくまでも、Windows 11への移行やパソコンの買い替えを進めるための猶予期間と考えておいた方がよいでしょう。
Windows 10のパソコンは、今後どうすればいい?
では、Windows 10を使っている場合、具体的にどうすればよいのでしょうか。
パソコンの状態や用途によって、対応は変わってきます。
1.Windows 11に正式対応しているパソコン
Windows 11のシステム要件を満たしているのであれば、アップグレードを検討するのが基本です。
ただし、業務で使用している場合は、利用中のソフトやプリンターなどが対応しているか、事前に確認しておきましょう。
2.Windows 11には対応していないが、まだ十分に使えるパソコン
この場合は、ESUを利用してセキュリティ更新を受けながら、移行や買い替えの計画を立てるという選択肢があります。
ただし、ESUの対象条件を満たしていることが前提です。
3.古くなって動作が遅いパソコン
セキュリティ更新を受けられたとしても、動作の遅さや故障のリスクが解消されるわけではありません。
修理や部品交換で改善できる場合もありますが、使用年数や費用によっては、買い替えた方が合理的なこともあります。
4.業務上の理由でWindows 11に移行できないパソコン
業務用ソフトや特殊な周辺機器などの事情で移行できない場合は、ESUの利用だけでなく、ソフトの更新や機器の入れ替えも含めて計画を立てる必要があります。
特に、インターネットに接続して使用する業務用パソコンについては、セキュリティ対策を後回しにしないことが重要です。
まとめ:延長された1年間をどう使うか
Windows 10の通常サポートは、2025年10月14日に終了しました。
しかし、個人向けESUの提供期間が延長されたことで、対象となるパソコンでは2027年10月12日までセキュリティ更新を受けられるようになりました。
Windows 11に対応していないパソコンを使っている方にとっては、移行や買い替えを検討する時間が増えたことになります。
ただし、サポート終了後のWindows 10を、何の対策もせずに使い続けてよいというわけではありません。
大切なのは、サポート終了という言葉だけに慌てることでも、延長されたからと安心しきることでもなく、自分のパソコンがどのような状態にあり、今後どう使っていくのが適切なのかを判断することだと思います。
まだ使えるパソコンを大切に使うことも、もちろん大事です。
今回の延長を一つの機会として、Windows 10を使っている方は、そろそろ今後の利用方針を考えてみてはいかがでしょうか。
参考情報
※ESUの対象条件、登録方法、提供期間などは変更される場合があります。実際に利用する際は、Microsoftの最新の公式案内をご確認ください。
WordPressユーザー必見!CVE-2026-87902とは? 今すぐ確認したい対策と注意点
2026年9月、WordPress本体に関する脆弱性「CVE-2026-87902」が公開されました。
この脆弱性は、WordPressのページテンプレートを処理する仕組みに存在する問題で、攻撃者がログインしていなくても悪用できる可能性があります。
さらに、条件によってはWebサイト上で不正なコードを実行される可能性があるため、WordPressを利用している方は早めに対策しておきたい脆弱性です。
この記事では、WordPressやセキュリティに詳しくない方にも分かるように、CVE-2026-87902について次の内容を解説します。
-
CVE-2026-87902とは何か
- なぜ注意が必要なのか
- 自分のWordPressが影響を受けるか確認する方法
- 具体的に何をすればいいのか
- すでに攻撃されていないか確認するポイント
CVE-2026-87902とは?
CVE-2026-87902は、WordPress本体に存在するセキュリティ上の問題です。
WordPressでは、Webページを表示するときに、テーマに含まれているテンプレートファイルを読み込んでページを生成します。
今回の脆弱性では、このテンプレートを読み込む処理に問題があり、攻撃者によって本来想定されていないファイルを読み込ませられる可能性があります。
簡単に言えば、
WordPressに細工したアクセスを送ることで、本来読み込まれるべきではないファイルを読み込ませられる可能性がある
という問題です。
さらに、環境によっては、この問題を悪用してWebサイト上で不正なコードを実行される可能性があります。
なぜWordPressユーザーが注意する必要があるの?
今回の脆弱性で特に注意したいのは、攻撃者がWordPressにログインしている必要がない可能性があることです。
「管理画面のパスワードを知られていないから大丈夫」とは限りません。
インターネット上に公開されているWordPressサイトには、誰でもアクセスできます。
そのため、脆弱なバージョンを利用している場合、外部から攻撃を受ける可能性があります。
CVE-2026-87902は危険なの?
CVE-2026-87902は、CVSS v3.1で**8.1(High)**と評価されています。
また、2026年9月25日には、米国CISAが管理する**Known Exploited Vulnerabilities(KEV)**にも追加されています。
KEVは、実際の攻撃で悪用されたことが確認されている脆弱性を掲載するカタログです。
そのため、今回の脆弱性は「いつか対応すればいい」というものではなく、WordPressを運営している方は早めにバージョンを確認することをおすすめします。
自分のWordPressは大丈夫? まずバージョンを確認
まず、自分のWordPressのバージョンを確認しましょう。
WordPressの管理画面にログインし、
「ダッシュボード」→「更新」
を開きます。
ここでWordPress本体のバージョンや、利用可能なアップデートを確認できます。
管理画面に更新のお知らせが表示されている場合は、その内容も確認してください。
対策はWordPress本体を更新すること
今回のようなWordPress本体の脆弱性に対する基本的な対策は、修正版へアップデートすることです。
WordPressの管理画面から、
「ダッシュボード」→「更新」
を開き、WordPress本体に更新がある場合はアップデートしてください。
アップデート前には、念のためバックアップを取得しておくと安心です。
アップデート前に確認したいこと
特に企業サイトやネットショップなど、重要なサイトでは次のような準備をおすすめします。
-
WordPress本体のバックアップを取る
- データベースをバックアップする
- 利用中のテーマやプラグインを確認する
- 可能ならテスト環境でアップデートする
- アップデート後にサイトが正常に表示されるか確認する
個人ブログなど比較的小規模なサイトでも、バックアップを取ってから更新する習慣をつけておくと安心です。
テーマやプラグインを更新すればいい?
今回の問題はWordPress本体の脆弱性です。
そのため、テーマやプラグインだけを更新しても、WordPress本体の問題を解決することにはなりません。
ただし、テーマやプラグインにも別の脆弱性が見つかることがあります。
そのため、この機会にテーマやプラグインも最新の状態にしておきましょう。
理想的には、次のような状態を維持します。
WordPress本体
↓
最新版へ更新
テーマ
↓
最新版へ更新
プラグイン
↓
最新版へ更新
また、使っていないプラグインは放置せず、不要であれば削除することをおすすめします。
すでに攻撃されていないか心配な場合
「アップデートすれば終わり」と考えてしまいがちですが、長期間にわたって脆弱なバージョンを使用していた場合は、念のためサイトに不審な変更がないか確認しておくと安心です。
例えば、次のような症状がないか確認してください。
-
見覚えのない管理者ユーザーが追加されている
- サイトに知らないページが追加されている
- 身に覚えのない広告が表示される
- Webサイトが突然別のサイトへ転送される
- 見覚えのないPHPファイルが追加されている
- WordPressやプラグインのファイルが勝手に変更されている
- サーバーから不審なメールが大量に送信されている
このような現象がある場合は、単純にWordPressをアップデートするだけではなく、専門家や利用しているレンタルサーバー会社に相談することをおすすめします。
「何も変なところがない」なら大丈夫?
必ずしもそうとは限りません。
Webサイトへの攻撃では、必ずしも目に見える変化が起きるとは限りません。
例えば、攻撃者がサイトに侵入した後、すぐには何もせず、不正なファイルだけを残しているケースも考えられます。
そのため、
脆弱なバージョンを使っていた → アップデートする → 必要に応じてログやファイルも確認する
という流れで対応するのが安全です。
特に企業サイトやECサイトなど、停止すると大きな影響が出るサイトでは、専門家による調査も検討してください。
WordPressの自動更新は使っていい?
WordPressには自動更新の仕組みがあります。
自動更新を利用できる環境では、セキュリティアップデートを早く適用できるというメリットがあります。
一方で、サイトの構成によっては、アップデートによってテーマやプラグインとの互換性問題が発生する可能性もあります。
そのため、サイトの規模や構成に応じて運用方法を検討しましょう。
個人ブログなどの場合
個人ブログや比較的小規模なサイトでは、自動更新を活用する方法があります。
セキュリティアップデートを早く適用できるため、更新を忘れてしまうリスクを減らせます。
企業サイトやECサイトの場合
企業サイトやECサイト、複雑なカスタマイズを行っているサイトでは、バックアップやテスト環境を用意したうえでアップデートする方法もあります。
重要なのは、自動更新を使うかどうかにかかわらず、セキュリティアップデートを長期間放置しないことです。
WordPressユーザーが普段からやっておきたいセキュリティ対策
CVE-2026-87902に限らず、WordPressを安全に運営するためには、普段から次のような対策を行うことが大切です。
1. WordPressを最新にする
最も基本的な対策です。
WordPress本体にセキュリティアップデートが提供されたら、できるだけ早く適用しましょう。
2. プラグインを放置しない
使っていないプラグインは削除し、使用しているプラグインも定期的に更新します。
「無効化しているから大丈夫」と考えず、不要なプラグインは削除するのがおすすめです。
3. テーマも更新する
テーマにも脆弱性が発見されることがあります。
公式に提供されている更新がある場合は、内容を確認して適用しましょう。
4. 管理者アカウントを整理する
使っていない管理者アカウントは削除し、必要以上に管理者権限を付与しないようにします。
5. バックアップを取る
万が一サイトが改ざんされても、正常な状態へ戻せるようにバックアップを用意しておきましょう。
バックアップは、WordPress本体だけでなくデータベースも含めて取得することが重要です。
今回の件で最低限やっておきたいこと
「難しいことは分からないので、結局何をすればいいの?」という方は、まず以下を確認してください。
- [ ] WordPressのバージョンを確認する
- [ ] WordPress本体を修正版へ更新する
- [ ] テーマを更新する
- [ ] プラグインを更新する
- [ ] 使っていないプラグインを削除する
- [ ] バックアップを確認する
-
[ ] サイトに不審な変更がないか確認する
特に重要なのは、WordPress本体を修正版へ更新することです。
まとめ
CVE-2026-87902は、WordPress本体に存在するセキュリティ上の問題です。
攻撃者がログインしていなくても悪用される可能性があり、条件によってはWebサイト上で不正なコードを実行される可能性があります。
また、CISAのKnown Exploited Vulnerabilities(KEV)にも追加されているため、WordPressを運営している方は早めに対応しておきたい脆弱性です。
まずはWordPressの管理画面を開いて、**「ダッシュボード」→「更新」**を確認してください。
そして、WordPress本体だけでなく、テーマやプラグインも可能な限り最新の状態にしておきましょう。
もしすでにサイトに不審な変更がある場合や、長期間にわたって脆弱なバージョンを使用していた場合は、アップデートだけで済ませず、アクセスログやファイルの変更状況を確認することも重要です。
WordPressのセキュリティ対策で最も大切なのは、「脆弱性が見つかってから慌てて対応する」のではなく、普段から最新の状態を維持することです。
※ 弊社の対応エリア内で「更新のやり方が分からない」とか「ワードプレスは管理が大変だから手間のかからないホームページに変更したい」などお困りのお客様はお気軽にご相談ください。
DNS「1.1.1.2」と「1.1.1.3」とは? 1.1.1.1との違いや使い分けを解説
はじめに
「1.1.1.1」というDNSサーバーをご存じでしょうか?
Cloudflareが提供しているパブリックDNSで、速度やプライバシーを重視したDNSサービスとして広く利用されています。
実はCloudflareには、通常の「1.1.1.1」だけでなく、
1.1.1.2
1.1.1.3
というDNSサーバーも用意されています。
これらは単なる別のDNSサーバーではありません。
特定の危険なサイトやコンテンツをDNSレベルでブロックするための「1.1.1.1 for Families」 として提供されています。
では、1.1.1.2と1.1.1.3にはどのような違いがあるのでしょうか?
それぞれの特徴や仕組み、1.1.1.1との違い、設定方法、そして利用時の注意点について解説します。
1. そもそもDNSとは?
まず、DNSについて簡単に確認しておきましょう。
DNS(Domain Name System)は、ドメイン名とIPアドレスを対応付ける仕組みです。
例えば、ブラウザで、
example.com
と入力したとします。
コンピューターは、その文字列だけでは接続先のサーバーを判断できません。
そこでDNSに問い合わせて、
example.com
↓
IPアドレス
という変換を行います。
イメージとしては、DNSは 「インターネット上の電話帳」 のようなものです。
Cloudflareの1.1.1.1も、この名前解決を行う「パブリックDNSリゾルバー」の一つです。
2. 1.1.1.1、1.1.1.2、1.1.1.3の違い
まずは、それぞれの役割を比較してみましょう。
| DNS |
主な用途 |
1.1.1.1 |
通常のDNS名前解決 |
1.1.1.2 |
マルウェアなどをブロック |
1.1.1.3 |
マルウェアなど + 成人向けコンテンツをブロック |
Cloudflareの現在のドキュメントでは、1.1.1.1はコンテンツフィルタリングを行わない通常のリゾルバー、1.1.1.2は悪意のあるドメインなどをブロックするリゾルバー、1.1.1.3はそれに加えて成人向けコンテンツもブロックするリゾルバーとして整理されています。
つまり、
1.1.1.1
↓
通常のDNS
1.1.1.2
↓
DNS + マルウェア対策
1.1.1.3
↓
DNS + マルウェア対策 + 成人向けコンテンツ対策
という関係です。
3. 1.1.1.2とは?
1.1.1.2は、Cloudflareの「1.1.1.1 for Families」に含まれるマルウェアブロッキング用のDNSです。
主なDNSアドレスは次のとおりです。
IPv4
1.1.1.2
1.0.0.2
IPv6では、
2606:4700:4700::1112
2606:4700:4700::1002
が利用できます。
通常の1.1.1.1と同じようにDNS名前解決を行いますが、マルウェアやフィッシングなどに関連すると分類されたドメインへのアクセスをブロックします。
どんな人に向いている?
例えば、
- 家庭のネットワークで安全性を高めたい
- 子どもが利用する端末を保護したい
- マルウェアサイトへのアクセスをDNSレベルで防ぎたい
- 特別なセキュリティソフトを導入せず、簡単な対策を追加したい
といった用途に向いています。
4. 1.1.1.3とは?
1.1.1.3は、1.1.1.2の機能に加えて、成人向けコンテンツのフィルタリングを行うDNSです。
IPv4では、
1.1.1.3
1.0.0.3
を利用します。
IPv6では、
2606:4700:4700::1113
2606:4700:4700::1003
が利用できます。
つまり、
1.1.1.2
= マルウェアをブロック
1.1.1.3
= マルウェアをブロック
+ 成人向けコンテンツをブロック
という違いです。
Cloudflareは1.1.1.3について、成人向けコンテンツのブロックに加えて、公開検索エンジンをSafe Searchに固定する機能も説明しています。
5. DNSを変えるだけで、なぜサイトをブロックできるのか?
ここが1.1.1.2や1.1.1.3の面白いところです。
DNSは単なる「名前解決」の仕組みに見えますが、DNSサーバー側で特定のドメインに対して異なる応答を返すことで、アクセスを制限できます。
例えば、
example-malware.com
というドメインが危険なサイトとして分類されているとします。
通常のDNSなら、
example-malware.com
↓
実際のIPアドレス
を返します。
しかし、フィルタリングDNSでは、
example-malware.com
↓
ブロック
という処理が行われます。
Cloudflareの説明では、悪意のあるドメインとして分類された場合、実際のIPアドレスではなく 0.0.0.0 を返すことで、端末がそのサイトへ接続できないようにしています。
6. 1.1.1.2 / 1.1.1.3は「ウイルス対策ソフト」ではない
ここは重要なポイントです。
1.1.1.2や1.1.1.3を設定したからといって、端末そのものが完全に保護されるわけではありません。
あくまでDNSによるフィルタリングです。
例えば、
危険なドメインへのアクセス
↓
DNSに問い合わせ
↓
1.1.1.2 / 1.1.1.3
↓
危険なドメインと判定
↓
名前解決をブロック
という仕組みです。
そのため、
- ウイルス対策ソフト
- OSのセキュリティ機能
- ブラウザのセキュリティ機能
- ファイアウォール
- セキュリティアップデート
などを置き換えるものではありません。
「セキュリティ対策の一層を追加するもの」と考えるのが適切です。
7. 1.1.1.2と1.1.1.3、どちらを使えばいい?
用途によって選ぶと分かりやすいでしょう。
セキュリティ対策を重視するなら「1.1.1.2」
1.1.1.2
1.0.0.2
がおすすめです。
マルウェアやフィッシングなどへの対策をDNSレベルで追加したい場合に向いています。
成人向けコンテンツも制限したいなら「1.1.1.3」
1.1.1.3
1.0.0.3
を利用します。
家庭のネットワークなどで、成人向けコンテンツへのアクセスも制限したい場合はこちらが候補になります。
8. 設定方法
設定は比較的簡単です。
例えばルーターのDNS設定で、
1.1.1.2を使う場合
プライマリDNS
1.1.1.2
セカンダリDNS
1.0.0.2
1.1.1.3を使う場合
プライマリDNS
1.1.1.3
セカンダリDNS
1.0.0.3
と設定します。Cloudflareもルーター設定でこの組み合わせを案内しています。
なお、IPv6を利用する環境ではIPv6側のDNS設定も確認する必要があります。
9. DNS over HTTPS(DoH)やDNS over TLS(DoT)にも対応
DNSの問い合わせは、通常のDNSでは暗号化されない場合があります。
そこで利用できるのが、
- DNS over HTTPS(DoH)
- DNS over TLS(DoT)
です。
Cloudflareは1.1.1.2 / 1.1.1.3についても、暗号化されたDNS接続を利用できるようにしています。
例えばDoHでは、
1.1.1.2
に相当するセキュリティ用エンドポイントとして、
https://security.cloudflare-dns.com/dns-query
が案内されています。
1.1.1.3に相当するファミリー向けエンドポイントは、
https://family.cloudflare-dns.com/dns-query
です。
10. 「DNSを変えれば絶対に安全」ではない
ここまで読むと、
1.1.1.2や1.1.1.3に変更すれば安全なのでは?
と思われるかもしれません。
しかし、これは少し違います。
DNSフィルタリングには限界があります。
例えば、危険なサイトでもDNSによる分類対象になっていなかったり、DNSを経由しない仕組みが使われたりすれば、
DNSフィルタリングだけでは防げない場合があります。
また、端末やブラウザ側で別のDNS設定が使われていれば、ルーター側で設定したDNSが利用されないケースもあります。
したがって、
1.1.1.2 / 1.1.1.3はセキュリティ対策の「一部」であって、万能な防御ではない
と理解しておくことが重要です。
11. フィルタリングには「誤判定」もある
もう一つ注意したいのが、フィルタリングの誤判定です。
Webサイトをカテゴリーごとに分類する以上、すべてのサイトを完璧に分類できるとは限りません。
実際にCloudflareは、1.1.1.3のサービス開始時に、分類上の問題によって一部のLGBTQIA+関連サイトが意図せずブロックされた事例を公開しています。Cloudflareはこの問題を誤りとして説明し、対応についても公表しました。
これはDNSフィルタリングを利用するうえで、
「ブロックされた = 本当に危険なサイト」
とは限らないことを示す一例でもあります。
12. 1.1.1.1と1.1.1.2 / 1.1.1.3を比較
最後に、それぞれの特徴を整理してみましょう。
| 項目 |
1.1.1.1 |
1.1.1.2 |
1.1.1.3 |
| 通常のDNS名前解決 |
○ |
○ |
○ |
| マルウェア対策 |
× |
○ |
○ |
| 成人向けコンテンツのフィルタリング |
× |
× |
○ |
| 家庭での利用 |
○ |
○ |
○ |
| コンテンツフィルタリング |
なし |
あり |
あり |
Cloudflareの公式ドキュメントでも、1.1.1.1はフィルタリングなし、1.1.1.2はマルウェア等のブロック、1.1.1.3はマルウェア等と成人向けコンテンツのブロックという位置付けになっています。
まとめ
CloudflareのDNSには、用途に応じて複数の選択肢があります。
1.1.1.1
↓
通常のパブリックDNS
1.1.1.2
↓
マルウェアなどをブロック
1.1.1.3
↓
マルウェアなど
+
成人向けコンテンツをブロック
特に覚えておきたいのは、
1.1.1.1 = 通常のDNS
1.1.1.2 = マルウェア対策
1.1.1.3 = マルウェア対策 + 成人向けコンテンツ対策
という違いです。
DNSを変更するだけで利用できるため、家庭や個人の端末に比較的簡単にセキュリティ対策を1つ追加できるのが大きなメリットです。
ただし、DNSフィルタリングだけですべての脅威を防げるわけではありません。
OSやブラウザを最新の状態に保ち、セキュリティソフトなども併用しながら、複数の対策を組み合わせることが重要です。
パソコンを買ったらまず導入したいおすすめ定番フリーソフト
新しいパソコンを購入した際や、毎日の作業をもっと快適にしたいとき、「どのソフトを入れれば便利になるだろう?」と迷うことはありませんか?
今回は、知名度が高く、動作が安定していて、初心者から上級者まで「入れて損はない」と言えるおすすめのWindows用定番フリーソフトを厳選してご紹介します。
1. 作業効率が激変する便利ツール
日常のちょっとした操作を快適にしてくれるツール群です。
Microsoft PowerToys
- 特徴: Microsoft公式が開発している機能拡張ツール集。
- ポイント: 画像のまとめてリサイズ、特定のウィンドウを常に最前面に固定する機能、キーボードショートカットの変更など、痒い所に手が届く機能が満載です。
Everything
- 特徴: 超爆速のローカルファイル検索ソフト。
- ポイント: Windows標準のファイル検索とは比較にならないほどの速度で、パソコン内のファイルやフォルダーを一瞬で探し出せます。
LocalSend
- 特徴: ローカルネットワーク内で利用できるファイル共有ツール。
- ポイント: クラウドを経由せず、同一Wi-Fi内にあるスマホ(iOS/Android)や別のPCへ素早くファイルを送受信できます。
2. 仕事や日常に役立つ文書・メモ作成ソフト
テキスト作成や資料の確認に欠かせないアプリです。
Notion
- 特徴: 高機能なオールインワン・ワークスペース。
- ポイント: 単なるメモ帳にとどまらず、タスク管理、データベース作成、Webページの保存など、個人からチームまで幅広く活用できます。
LibreOffice
- 特徴: Microsoft Officeとの高い互換性を持つオープンソースのオフィススイート。
- ポイント: 無料でWord、Excel、PowerPoint形式のファイルを開いたり編集したりできるため、急な書類の確認にも重宝します。
3. メディア再生&画面キャプチャツール
画像や動画を扱う際に役立つアプリです。
VLC media player
- 特徴: 万能なメディア再生プレイヤー。
- ポイント: 追加のコーデックを用意しなくても、ほぼすべての動画・音声ファイルをこれ1つで再生できます。
Screenpresso
- 特徴: 画像編集機能がついた高機能スクリーンショットツール。
- ポイント: 画面をキャプチャした直後に、矢印や枠線、ぼかし加工をサッと追加して保存・共有できます。ブログやマニュアル作成にも最適です。
フリーソフトを安全に利用するためのポイント
便利なフリーソフトですが、導入時には以下の点に注意しましょう。
- 必ず公式サイトからダウンロードする
- 検索結果の広告枠や二次配布サイトからダウンロードすると、不要なソフトウェアや不審なプログラムが同梱されている場合があります。
- インストール時のチェックボックスを確認する
- インストール手順の途中で「サードパーティ製アプリを同時に追加する」といったチェックが最初から入っていることがあるため、しっかり確認して進めましょう。
まとめ
今回紹介したソフトは、どれも実績があり動作も軽快なものばかりです。一気にすべてを導入するのではなく、まずは気になったものを1〜2個試してみて、ご自身のPC環境をより使いやすくカスタマイズしてみてください。
警察庁が警鐘!家庭や職場のWi-Fiルーターが「サイバー犯罪の踏み台」に?今すぐできるチェックと対策
2026年8月10日、警察庁サイバー警察局から最新のセキュリティ注意喚起情報が公開されました。
「ウィルス対策ソフトを入れているから大丈夫」「怪しいメールを開かなければ問題ない」と思っていませんか?
実は今、パソコンそのものではなく、ご家庭やオフィスにある「Wi-Fiルーター」や「ネットワーク接続機器(IoT機器)」が犯罪者に狙われ、知らないうちにサイバー犯罪の「抜け道(踏み台)」として悪用されるケースが急増しています。
今回は、最新の注意喚起のポイントと今すぐできる対策をまとめました。ご自宅のネット環境はもちろん、職場のセキュリティチェックにもぜひお役立てください。
1. 何が起きているの?「踏み台」にされる恐怖
今回の警察庁の発表で指摘されているのは、家庭や事業所に設置されたWi-Fiルーターなどのネットワーク機器が外部から不正に侵入・操作される被害です。
乗っ取られた機器は、サイバー犯罪者が不正アクセスを行う際の「中継地点(レジデンシャルプロキシ)」として利用されてしまいます。
簡単に例えていうとどういうこと?
悪事を行おうとする泥棒が、警察の追尾をかわすために「まったく関係のない一般の人の家の中を通って逃げ道にする」ような状態です。
これによって、次のようなリスクが発生します。
- 犯罪の「発信源」に見えてしまう
外部から見ると、あなたの家や職場のネット回線からサイバー攻撃が行われたように見えてしまい、警察から問い合わせが来たり調査対象になったりする恐れがあります。
- ネット通信が重く・遅くなる
知らない間に他人が自社の回線や帯域を勝手に使い込むため、通信速度が著しく低下することがあります。
- 他の機器への侵入リスク
ルーターを突破されると、同じネットワークに繋がっているパソコンや防犯カメラ、ネットワークHDD(NAS)などにまで侵入される危険が高まります。
2. なぜ狙われてしまうのか?
犯罪者は特別なサイバー攻撃だけで侵入してくるわけではありません。多くの場合、「設定の不備」や「放置された脆弱性(セキュリティの穴)」が原因です。
主な原因3つ
- 初期パスワードのまま使っている
機器を購入・設置した際の管理者パスワード(admin や 1234 など)を変更せず、そのまま使っている。
- アップデートをずっと放置している
ルーターのプログラム(ファームウェア)の更新を行っておらず、古い不具合や穴が放置されている。
- サポートが切れた古い機器を使い続けている
メーカーのサポート期間が終了(EOL)し、新しいセキュリティ修正プログラムが提供されない機器を何年も使い続けている。
3. 「自分は大丈夫?」今すぐできる3つのセルフチェック
パソコンに詳しくない方でも、以下の3つのポイントを確認するだけでリスクを大幅に減らすことができます。
Check 1:機器の「自動アップデート」は有効になっていますか?
スマホやWindowsと同じように、Wi-Fiルーターにも最新の状態を保つための更新が必要です。
- 対策: ルーターの管理画面にログインし、「自動アップデート(ファームウェア自動更新)」がONになっているか確認しましょう。近年の機器であれば初期状態でONになっていることが多いですが、念のため確認が安心です。
Check 2:管理画面のパスワードは初期設定のままになっていませんか?
Wi-Fiに繋ぐための「SSIDのパスワード」ではなく、「ルーター自体の設定を変更するための管理者パスワード」のことです。
- 対策: 初期設定のままになっている場合は、英数記号を組み合わせた独自のパスワードに変更してください。
Check 3:5年以上前に設置した古いルーターを使っていませんか?
古いルーターはメーカーサポートが終了しており、どれだけ設定を見直しても最新の攻撃を防げないケースがあります。
- 対策: サポートが終了している場合は、最新のセキュリティ規格(WPA3対応など)に対応した新しい機器への買い替えを強くおすすめします。
まとめ:今日からできる1分の確認で安全を守りましょう
今回の警察庁の注意喚起は、特別な専門知識がなくても「設定の見直し」と「機器の更新」で未然に防げる内容です。
- 自動更新をONにする
- 管理者パスワードを変更する
- 古すぎる機器は買い替える
ご自宅のWi-Fiルーターはもちろん、職場やテレワーク環境の機器も、この機会にぜひ一度点検してみてください。
「自分の環境が大丈夫か分からない」「設定画面の開き方が分からない」という場合は、設置された業者さんやPCサポート会社へご相談ください。
弊社の対応エリア内(福岡市・春日市・大野城市・太宰府市・筑紫野市・那珂川市・粕屋郡・古賀市・糸島市)のお客様は担当者へご連絡ください。
出典・参考リンク